この記事を読めば甘味成分マスターになれます
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甘味成分の歴史
甘味は人間の5基本味の中でも、炭水化物(エネルギー源)の存在を感じ取るための大切なシグナルと考えられています。そのため、甘味は生まれてすぐの赤ちゃんにも快い味として認識され、乳頭のほのかな甘みがミルクの好まれる理由の1つとなっています。
ちなみに、人類が歴史上最も古くから利用している甘味は蜂蜜です。紀元前8000年のスペインの壁画にも蜂蜜を集める人の姿が描かれており、蜂蜜は1万年前から利用されてきたといわれています。
しかし現在は砂糖が一番使用されています。その理由は大量生産が可能なのと、
砂糖の甘味成分ショ糖が非常に高い安定性があるからです。
砂糖と蜂蜜、水飴の違い
ズバリ、構成される成分の違いです。
砂糖の成分と蜂蜜の成分が同じですが、還元基が違います。
還元基とは溶液中で非常に反応しやすい性質です。「メイラード反応」や「カラメル反応」を起こしやすく、温度変化によって甘味の強さが変わります。
ショ糖以外の甘味成分に還元基があります。ですのでショ糖は他の糖類に比べて他の物質と反応しずらく、甘味成分の安定性が高く、大量に使用しても安定して利用できます。
糖類の種類
糖類には2つの種類があります。「単糖類」と「二糖類」
単糖類が二つくっついた物を二糖類と呼びます。
単糖類
構成 | 主な存在場所 | |
---|---|---|
ブドウ糖(グルコース) | ブドウ糖(グルコース) | 果物、蜂蜜 |
果糖(フルクトース) | 果糖(フルクトース) | 果物、蜂蜜 |
脳糖(ガラクトース) | 脳糖(ガラクトース) | ミルク |
二糖類
構成 | 主な存在場所 | |
---|---|---|
ショ糖(シェクロース) | ブドウ糖+果糖 | 砂糖 |
麦芽糖糖(マルトース) | ブドウ糖+ブドウ糖 | 水飴 |
乳糖(ラクトース) | ブドウ糖+脳糖 | ミルク |
糖類の性質と甘味度
甘味度 | 特性 | |
---|---|---|
ショ糖 | 1.0 |
甘味は安定 結晶化しやすい |
ブドウ糖 | 0.74 |
反応性が高い 結晶化しやすい |
果糖 | 1.8 |
反応性が高い 結晶化を抑える 保湿性が高い 吸湿しやすい |
- ショ糖は安定性が高く
- ブドウ糖は変化しやすい
- 果糖は結晶化を抑え,保湿性が高い
この覚え方でOKです。
まとめ
砂糖と蜂蜜、水飴の違いは成分の違いでした。
そのため、性質も甘味度も違うので、違いを理解してお菓子作りをしましょう!