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果物は冷やした方が3倍甘い理由

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◆どんな内容?◆ 果物が常温常時より冷却時の方が甘く感じるのかを
出来るだけ詳しく説明しています。

 

この記事を読めば砂糖(糖類)の性質を知ることができ、
お菓子作りに役立てることができます。

 冷やした方が3倍甘い理由

 

砂糖の還元基という部分にα型とβ型がありますが、

温度変化により比率が変わると甘味度が変わります。その差が3倍だからです

その理由を順に説明しますので、ゆっくり見て行ってください。

砂糖の種類の説明をページ下に書いていますので、参考にしてください。

転化糖

 砂糖の主成分であるショ糖に酸をかけて加熱したり、ショ糖分解酵素(インベルターゼ)を反応を反応させるとブドウ糖」と「果糖」に分離されます。

このブドウ糖と果糖の混合物を「転化糖」と言います。

 この転化糖は、還元基という非常に反応しやすい性質をもっています。そのため

転化糖はアミノ酸と結合してメイラード反応やカラメル反応しやすいです。

還元基

 還元基は溶液中で開環し、α型とβ型で相互に変換する性質をもっていますが、

この2つの型では甘味度が異なります。そのため、温度変化によって2つの型の比率が

変わると全体の甘味度が変わるのです。

果糖
  甘味度
α型 0.6
β型 1.8
ポイント! 果物に含まれる果糖のα型とβ型の比率は温度が高いほどα型が多くなり、
温度が低いほどβ型が多くなります
ですので温度が低い方が甘くなるのです。
ブドウ糖
  甘味度
α型 0.74
β型 0.5
ショ糖

ショ糖には還元基はありません。

↓↓↓↓↓↓こちらでショ糖の性質を説明してますのでどうぞ!↓↓↓↓↓↓

kaodekaojisan.hatenablog.com

 

まとめ

砂糖の還元基という部分にα型とβ型がありますが、

温度変化により比率が変わると甘味度が変わります。その差が3倍だからです

この答えがしっかりと理解できたなら様々なお菓子作りに活用できると思います。


砂糖の種類の説明

説明文で出た砂糖の説明を載せています。

単糖類

 

ブドウ糖(グルコース)
・果糖(フルクトース)
・脳糖(ガラクトース)
  構成 主な存在場所
ブドウ糖(グルコース) ブドウ糖(グルコース 果物、蜂蜜
果糖(フルクトース) 果糖(フルクトース) 果物、蜂蜜
脳糖(ガラクトース) 脳糖(ガラクトース) ミルク

二糖類

・ショ糖(シェクロース)→ブドウ糖+果糖
麦芽糖糖(マルトース)→ブドウ糖+ブドウ糖
・乳糖(ラクトース)→ブドウ糖+脳糖
  構成 主な存在場所
ショ糖(シェクロース) ブドウ糖+果糖 砂糖
麦芽糖糖(マルトース) ブドウ糖+ブドウ糖 水飴
乳糖(ラクトース) ブドウ糖+脳糖 ミルク