こんにちは、顔デカおじさんの嫁です!
ダニは非常に小さい節足動物で、その存在を生活の中で感じることは
ほとんどありません。しかし、ダニの寄生によって皮膚の赤みや
かゆみなどの皮膚病がもたらされるのはもちろん、ダニが感染症を
媒介する可能性もある実は怖い存在です。
その感染症の中でも身近で致死率の高い、
「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」について
分かりやすく解説していきます。
じっくり読み込んでくださいね!
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは
SFTSウイルスは2011年に中国より報告された
マダニ媒介性の新興ウイルス感染症です。
国内での国内での致死率は20%前後で、
2013年に国内で初めて報告されてから300名以上の
感染者が報告されています。
患者は中高年層に多くみられ、西日本で春から
秋にかけて発生が多いことがわかっています。
犬から感染したとされる症例や、2016年に猫から
感染したと思われる人の死亡症例が
報告されています。
❁感染経路
SFTSウイルス保有マダニの刺咬や、SFTSウイルス保有動物の
血液や体液へ接触することで感染します。
ペットの場合
❁症状
一般的に無症状(不顕性感染)ですが、発熱、食欲消失、
白血球減少症、血小板減少症等の症状が
認められることもあります。
❁診断するには
確定診断するにはウイルス学的検査を実施します。
急性期には、血清、口腔・肛門拭い液から
ウイルス遺伝子の検出を試み、回復期には
抗体検査を行います。
❁治療法
対症療法しかなく、有効な薬剤はありません。
❁予防するには
定期的にマダニの駆除剤を投与します。
草むらに入った場合は、外でブラッシングをした後、
室内に入れるようにします。
マダニが吸血していた場合には、無理に引き離して
つぶしたり、マダニの口器を皮膚に残さないように
注意しましょう。マダニを素手で触ることは
推奨しません。できれば手袋を装着して
触るようにしましょう。
人の場合
❁症状
6~14日間の潜伏期を経て、発熱、倦怠感、
頭痛などの症状で発症することが多く、嘔吐や下痢、
腹痛などの消化器症状が起こり、リンパ節腫大を
認めることもあります。
ショック、急性呼吸促拍症候群、脳症、腎障害、
心筋障害、藩種性血管内凝固症候群、血液貪食症候群などの
合併症を引き起こすことがあります。
❁治療法
対症療法しかなく、有効な薬剤はありません。
マダニに咬まれた場合は2週間程度発熱に注意し、
発熱した場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
❁予防するには
ワクチンはないため、マダニの刺咬を防ぐ対策が
必要です。野外では長袖、長ズボン、首にはタオルを
巻く、軍手や手袋の着用、長靴や靴下でズボンの裾を覆う等、
肌の露出を可能な限り少なくし、
マダニが皮膚に入り込まないように
侵入経路を遮断します。
上着や作業着は家に持ち込まない、屋外活動後は
シャワーや入浴でマダニがついていないか確認する、
マダニが服についている場合はガムテープなどで
取り除き、粘着面同士を封じてから捨てるなど
注意を払います。
マダニが吸血した場合には、速やかに
皮膚科などの医療機関に行き、
取り除いてもらいましょう。
まとめ
ペットのダニ予防はペットのためにも飼い主さんの
ためにも必要なものです。皮膚の赤み、かゆみの症状以外にも
恐ろしい感染症を媒介します。
その中でも特に代表的な感染症
「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」を
紹介しました。
愛犬を守るため、そして飼い主さん自身の安全のためにも
ダニ駆除は毎月定期的に行いましょう!
いかがでしたでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
愛犬の飼い主さんのお役に立てればと思います。